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くさねっこカレッジ「一からのD.I.Y.入門」開催!!

梅雨が明け、すっかり夏を感じる暑さになった草津川跡地公園で、8月2日(日)にくさねっこカレッジが開催されました!第1回目のこの日は、講師に豊福勝己さんをお招きし、D.I.Y.に関するレクチャーとワークを実施しました。

前半はD.I.Y.の歴史や楽しくD.I.Y.するコツを学び、後半は豊福さんのアドバイスを受けながら、個人やくさねっこの活動でどんなものがつくれるか考えました。

コンテンツ
  1. 市民活動を楽しくするためのD.I.Y.レクチャー
  2. 豊福さんの活動の事例
  3. 活動を楽しくするD.I.Y.ワーク
  4. 次回予告 

くさねっこカレッジ」は、草津川跡地公園が完成する前、草津川跡地公園で活動する主体育成を目指して2014年に開催された市民講座です。そのときから参加しているメンバーが今もくさねっこを支えています。

今回、草津川跡地公園で新しい学びや出会いを広げるため、完成した公園で新たなくさねっこカレッジを開催することになりました。

これから、草津川跡地公園で新しい学びやつながりを増やしていきましょう!

1 市民活動を楽しくするためのD.I.Y.レクチャー

まずは、講師の豊福勝己さんに市民活動を楽しくするためのD.I.Y.レクチャーをしていただきました。

豊福勝己さん/インテリアデザイナー
ALLIGATOR DESIGN STUDIO代表。空間デザインを主にしながら、CNCルーターなどの工作機械を使ったデジタルファブリケーションの家具デザインを行う。「おいおい老い展」「Ube Exhibition」にみんなで作るD.I.Y.のワークショップ講師として参加。2019年にはデイサービスを丸ごとD.I.Y.でリニューアルするイベント「D.I.Y.フェス」のD.I.Y.デザイナーを担当。

D.I.Y.の歴史


D.I.Y.とは「Do It Yourself」=自分でやってみる の略称です。
なぜ「Make」ではなく「Do」なのか。それはD.I.Y.の言葉ができた歴史にあります。

D.I.Y.は1945年ごろの第2次世界大戦後のイギリスが発祥です。「自分たちで活動していく場所を自分たちでつくっていこう」と、戦後復興のスローガンとして「D.I.Y.」という言葉ができました。

「D.I.Y.」はなんでも自分でやってみようの精神。
日曜大工だけではなく、雑誌をつくったりYouTubeに動画をアップロードするなど、自分たちでできるものづくりも含めてD.I.Y.と言えるのではないかと豊福さんは語ります。

デザイン的アプローチ

そして、具体的にD.I.Y.をする上で大切なことが

  • 理想や目標を立てる(Planning)
  • そこから具体的に落とし込んでいく
  • プロトタイプ(試作品)をつくり、検証する
  • ダメだった場合は、もう一度計画をつめていく

これを繰り返して、ものづくりをすすめていくといいでしょう。
使うことを考えて設計すること。この考え方がD.I.Y.をする上で大切なのです。

豊福さん自作のスツールを見ながらレクチャーを聞きます

D.I.Y.活動のポイント

プランニング

プランニング(計画)を立てるときのアイデア出しが一番楽しく、夢が溢れると語る豊福さん。豊福さんが関わったプロジェクトでは、みんなで写真を持ち寄って話し合い、そこから具体的なイメージをつめていくそうです。

配色

具体的なイメージが決まったら、写真や資料を参考にカラーチップなどを使ってベースの色・メインの色・アクセントの色の割合を分析します。そうして配色を決めていきます。

1950年代アメリカのレトロなスタイル(ミッドセンチュリー)を参考にした配色事例を教えていただきました

デジタルファブリケーション

デジタルデータを元に創作物をつくることを「デジタルファブリケーション」といいます。CNCルーターなどのデジタルデータを元に創作できる機械を使えば、プロトタイプも簡単に制作することができます。CNCルーターはホームセンターなどで利用できますが、関西で利用できる場所は少ないです。

活動のポイント

最後に、D.I.Y.のコツを3つ教えていただきました。

  • 理想や目標を設定する
  • まずやってみる
  • トライ&エラー

まず、「理想や目標を設定する」。
理想や目標を決めると目指すべきゴールが明確になるので、チームで活動するときに具体的に話が進みます。理想や目標がきまったら「まずやってみる」。やってみてどうなるかを繰り返していくことで、つくるものの精度が上がっていきます。
やってみて失敗しても、それは失敗ではなくプロセスです。「トライ&エラー」で次にどう活かせるか話し合い、次につなげていくことが大切です。

2 豊福さんの活動の事例

CNCルーターを使った事例「おいおい老い展」

自分たちでできるD.I.Y.から少しレベルアップして、オリジナルの家具をつくることができる事例です。

おいおい老い展とは、2019年に東京・アーツ千代田3331にて開催された展覧会です。
展示されたプロジェクトは、2018年に開催された「これからの介護・福祉の仕事を考えるデザインスクール」から生まれました。関東や関西など全国8ブロックで開催されたデザインスクールには、介護・福祉に携わる専門職、市民、学生、クリエイター、企業など約500名が集結し、「自分の人生」と「介護・福祉のこれから」を重ね合わせ、8ヶ月全6回のスクールと数えきれないほどの自主会や発表会を経て、未来に実現したい67点のデザインが誕生しました。

おいおい老い展で展示したプロジェクトのひとつで、デイサービスの施設に、いろんな使い方ができるテーブルを制作。
実際にCNCルーターを使って材料を切り出し、施設のかたと一緒にテーブルをつくるイベントをしました。

みんなでつくる事例「D.I.Y.フェス」

イベント形式にしてみんなで集まってD.I.Y.をする事例です。

デイサービス施設を改装するときに、インテリアをみんなで制作。
このとき、工具はレンタルしてD.I.Y.をしました。

近所のこどもたちも参加して、ペンキを塗りました

参加者は開催した2日間で120名ほど。近所のこどもたちも集まってきて、みんなでわいわいしながら自由にD.I.Y.をしました。

3 活動を楽しくするD.I.Y.ワーク

後半は、自身の活動を楽しくするためのD.I.Y.ワーク。
豊福さんのアドバイスを受けながら、個人やくさねっこの活動でどのようなものがつくれるか考えました。

豊福さん持参のスツールを囲み、つくりたいものを実現するためにアドバイスを受けました

 

実際に部材を見ながら、くさねっこでどんなものがつくれるか考えます

 

モバイル屋台をどうリメイクするか、みんなで意見を出し合いました

前回のオリエンテーションで購入した「モバイル屋台」をどうリメイクするか、リメイク以外に何をつくるか、くさねっこでD.I.Y.をどうプランニングし、実行(Do)していくか。
これから市民活動部会などで検討していきます。

4 次回予告

次回9月6日(日)のくさねっこカレッジは「手しごとを知る・楽しむ」です。
講師に米田恭子さんをお呼びし、草津川跡地公園で楽しめる手しごとについて学びます。

お申し込みは下記のアドレスに①氏名 ②所属(会社・学校等)③年齢 ④住所 ⑤連絡先(電話・FAX・e-mail)⑥草津川跡地公園でやりたい活動をご連絡ください。
※記入の際、【9月6日(日)くさねっこカレッジ「手しごとを知る・学ぶ」参加】がわかるようにしてください。
お問い合わせフォームからも受け付けております。

お問い合わせ・お申し込み:kusanekko@studio-l.org

くさねっこカレッジの詳細はFacebookでも発信中!
https://www.facebook.com/1213022662046172/posts/3755063504508729/?d=n